構造化データの基本から、構造化データの書き方と確認方法を解説します。
構造化データとは
構造化データとは、Webページに関する情報を提供し、ページコンテンツを分類するために標準化したデータ形式です。HTMLに構造化データをマークアップすると、検索エンジンはページの内容をより正確に認識でき、その情報をリッチリザルトとして検索結果に表示する場合があります。
構造化データと構造化マークアップの違い
構造化マークアップとは、構造化データをHTMLに記述してページに実装する作業を指す表現です。構造化データがデータの中身や形式そのものを表すのに対し、構造化マークアップはschema.orgのボキャブラリーを使ってページに構造化データを埋め込む行為を指します。
構造化データと非構造化データの違い
非構造化データとは、テキスト・画像・音声・動画・SNS投稿のように、あらかじめ決められた形式を持たないデータです。行と列で整理できる構造化データに対し、非構造化データはそのままでは検索や分析が難しい点が違いです。Webページの本文自体は非構造化データに近いため、構造化データでマークアップして検索エンジンに内容を伝えます。
半構造化データとの違い
半構造化データとは、JSON・XML・CSVのように、厳密な表形式ではないものの一定の規則やタグで構造を持つデータです。完全に整理された構造化データと、規則を持たない非構造化データの中間に位置づけられます。Web向けの構造化データで使うJSON-LDも、JSON形式を用いた半構造化データの一種です。
schema.orgとボキャブラリの役割
schema.orgは、主にGoogle・Microsoft・Yahoo!などが共同で策定した構造化データの共通規格です。schema.orgはタイプやプロパティを定義するボキャブラリーを提供し、JSON-LDなどのシンタックス(記述形式)と組み合わせて使います。Google検索は、schema.orgで定義された最も具体的で適切なタイプとプロパティ名を使うことを推奨しています。
構造化データのSEO上のメリット
検索エンジンにページ内容を正確に伝えられる
構造化データを実装すると、検索エンジンはページのテーマや要素を分類しやすくなります。Googleは構造化データを使ってページのコンテンツを把握します。クローラーがHTML内のマークアップを読み取ることで、検索エンジンによるページ内容の認識を助けます。
リッチリザルトに表示される場合がある
構造化データを正しくマークアップすると、検索結果にリッチリザルトとして表示される場合があります。リッチリザルトは、通常のテキストリンクに加えて評価やパンくずリストなどの要素を検索結果に表示する仕組みです。ただし、構造化データを実装してもリッチリザルトの表示は保証されません。
構造化データの種類
Google検索は多くの構造化データのタイプをサポートしています。その中でクヌギが、構造化データを実装する人にまず取り組むことをすすめるのが、Article・パンくずリスト・Organization・FAQの4種類の構造化データです。 これらは特定の業種に限定されず、多くのサイトがすでに持っているページの内容・サイト内での位置・運営者情報・よくある質問をそのままマークアップできるため、最初の一歩として実装しやすいタイプです。以下でそれぞれのタイプを取り上げます。
Articleの構造化データ
Articleの構造化データは、ニュース記事やブログ記事をマークアップするタイプです。Article・NewsArticle・BlogPostingなどのタイプがあり、見出しや公開日、画像、著者といった情報をプロパティとして記述します。これにより、Google検索がページを記事として認識する助けになります。
パンくずリストの構造化データ
パンくずリストの構造化データ(BreadcrumbList)は、ページがサイト階層のどこに位置するかを示すタイプです。BreadcrumbListには少なくとも2つのListItemを含め、必須プロパティを記述する必要があります。パンくずリストは、URL構造をそのまま反映するのではなく、ユーザーがページにたどり着く一般的な経路を示すことが推奨されています。
Organizationの構造化データ
Organizationの構造化データは、企業や組織の名称・ロゴ・連絡先などの会社情報をマークアップするタイプです。これらをプロパティとして記述すると、Google検索が組織に関する情報を把握しやすくなります。
FAQの構造化データ
FAQの構造化データは、ページ内のよくある質問とその回答をマークアップするタイプです。質問と回答をセットで記述することで、Google検索がページ内のQ&A情報を把握しやすくなります。ページ上に実際に表示されている質問と回答のみをマークアップする必要があります。
構造化データの記述形式
構造化データには、JSON-LD・Microdata・RDFaの3つの記述形式があります。マークアップが有効で適切に実装されていれば3形式いずれも有効ですが、実装と管理が最も容易なJSON-LDが推奨されています。次の表は3つの記述形式の違いです。
| 記述形式 | 記述方法 | Googleの位置づけ |
|---|---|---|
| JSON-LD | script要素にまとめて記述 | 推奨 |
| Microdata | HTMLタグの属性として記述 | 有効 |
| RDFa | HTMLタグの属性として記述 | 有効 |
JSON-LD
JSON-LDは、script要素の中に構造化データをまとめて記述する形式です。表示するHTMLの本文と分けて記述できるため、実装と管理がしやすく、Googleが推奨する形式です。headとbodyのどちらにも記述できます。
記述例
<script type="application/ld+json">
{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "Article",
"headline": "構造化データとは",
"author": {
"@type": "Organization",
"name": "株式会社クヌギ"
}
}
</script>
Microdata
Microdataは、HTMLタグのitemscopeやitempropといった属性を使い、本文の要素に直接構造化データを記述する形式です。表示するHTMLと構造化データが一体になります。
記述例
<div itemscope itemtype="https://schema.org/Article"> <h1 itemprop="headline">構造化データとは</h1> <div itemprop="author" itemscope itemtype="https://schema.org/Organization"> <span itemprop="name">株式会社クヌギ</span> </div> </div>
RDFa
RDFaは、HTMLタグの属性を使って構造化データを記述する形式です。Microdataと同様に、HTML要素に属性を追加してマークアップします。
記述例
<div vocab="https://schema.org/" typeof="Article"> <h1 property="headline">構造化データとは</h1> <div property="author" typeof="Organization"> <span property="name">株式会社クヌギ</span> </div> </div>
構造化データの書き方と実装手順
構造化データの書き方は、実装するタイプの選択からコードの作成、ページへの埋め込みまでの手順で進めます。
実装するタイプを決める
最初に、ページの内容に合った構造化データのタイプを決めます。記事ページならArticle、パンくずならBreadcrumbList、組織情報ならOrganizationのように、schema.orgで定義された適切なタイプを選びます。Google検索がサポートするタイプはGoogle検索セントラルのギャラリーで確認できます。
JSON-LDコードを作成する
選んだタイプに沿って、JSON-LDのコードを作成します。@contextにschema.org、@typeにタイプ名を指定し、そのタイプの必須プロパティを含めて記述します。
構造化データをページに埋め込む
作成したJSON-LDのコードを、対象ページのHTMLに埋め込みます。JSON-LDはscript要素として記述するため、headとbodyのどちらにも配置できます。
ページに表示されている情報のみマークアップする
構造化データには、ページに実際に表示されている情報だけをマークアップします。ユーザーに見えないコンテンツや、ページに存在しない情報のマークアップは認められていません。
構造化データの確認・検証方法
構造化データを実装したら、テストツールやGoogle Search Consoleで正しくマークアップできているかを確認します。
リッチリザルトテストでチェックする
リッチリザルトテストは、Googleが提供する検証ツールです。ページのURLまたはコードを入力すると、Google向けの構造化データで生成されるリッチリザルトを確認でき、Google固有のエラーや警告もチェックできます。各ツールはGoogle検索セントラルの構造化データのドキュメントから利用できます。
スキーマ マークアップ検証ツールでチェックする
スキーマ マークアップ検証ツールは、schema.orgベースの構造化データを検証するツールです。Google固有の検証は行わず、すべての種類のschema.orgマークアップをテストできます。
Google Search Consoleで状況を確認する
Google Search Consoleでは、インデックス後の構造化データの状況を確認できます。リッチリザルトのステータスレポートで有効・警告・エラーの件数と該当URLを確認でき、URL検査ツールでページ単位の認識状況をチェックできます。
構造化データ実装時の注意点
構造化データを実装する際は、Google検索セントラルのガイドラインに沿って次の点に注意します。
ページに存在しない情報をマークアップしない
ページに表示されていない情報を構造化データでマークアップしてはいけません。ガイドラインでは、ユーザーに見えるコンテンツに基づいてマークアップすることが求められています。
虚偽・誇張した情報をマークアップしない
実際の内容と異なる虚偽や誇張した情報をマークアップしてはいけません。マークアップした情報がページの内容を正確に表していることが、ガイドライン上の前提です。
Googlebotのアクセスをブロックしない
構造化データを置いたページは、Googlebotがアクセスできる状態にします。robots.txtでGooglebotのアクセスをブロックしたり、noindexでインデックス登録を拒否したりしてはいけません。
リッチリザルトの表示は保証されない
構造化データを正しくマークアップしても、リッチリザルトの表示は保証されません。ガイドラインに準拠していても、リッチリザルトとして表示されない場合があります。
kunugi SEO Checkerで構造化データの実装状況をチェックする
kunugi SEO Checker は、閲覧中のWebページの情報を、サイドパネルに集約して表示できるChrome拡張機能です。デベロッパーツールを使用せず、直感的なワンクリック操作で各種SEO基本項目をチェックできます。
JSON-LD・Microdata・RDFaの検出状況を確認する

kunugi SEO Checkerの構造化データタブでは、ページ内のJSON-LD・Microdata・RDFaを検出し、推奨するタイプやプロパティに沿っているか、必須の項目に不足がないかを確認できます。
リッチリザルトテストへの導線を活用する

構造化データを検出した画面からは、リッチリザルトテストへのURLリンクが生成されます。kunugi SEO Checkerで実装状況を確認したうえで、Google公式のリッチリザルトテストで最終的なチェックを行えます。
